外国語学習の足跡

外国語(仏語)学習に関する情報を発信していきます。

Concours de dictéeに参加した話2021

 今年もアテネ・フランセにて開催されました、コンクール・ド・ディクテ。一昨年と昨年に中級を受けて、20点中9.5点→18.5点 と伸ばした記録があるため、今年は上級に挑みました。

 それにあたり、本腰を入れて直説法単純過去と接続法半過去の活用を覚えることに努めました。動詞をオンライン辞書で調べるたびに、不規則動詞についてはi型かu型か予想をつけたうえで、その部分の活用表を見ていました。試験の手ごたえについてまず言わせてください。歯が立たなかったというのが素直に言いたいことです。

 

 初めに、注意事項を読み上げるフランス語ネイティブスピーカーの講師を見て、「上級と位置付けられるレベルのディクテーション試験を受けにきている聞き手に向ける」ことを前提にされていると察しました。中級においてはゆっくりと何回か繰り返して読み上げていたのとは対照的に、ネイティブスピーカーにとって自然な話し方での読み上げでした。この時点で覚悟を決めて、本文が通して読み上げられるのを一度聴きました。内容がさっぱりつかめませんでした。聞き覚えのある言葉がところどころに出てきても、前後の言葉とのつながりが見えてこないもどかしさには心が折れそうになりました。これまでに何度も思い知った当たり前の事実ですが、十分に理解していない単語は聴き取れません。聞いたことがある気がしてもなじみの薄い名詞の組み合わせと、見たこともない綴りの動詞の組み合わせには敵いませんでした。音から推測するのは心許なく、大抵は間違います。

 講師が全文を読み上げた直後に « Bon courage. » なんて言ったものですから、煽られているのかとすら思ったり。書き取りのために再度ゆっくりと読まれても、自分にできないことを突きつけられる気がするだけでした。間違いだらけの回答用紙を提出し、お題となった文章の紙をもらって帰路につくのでした。

 

 仏検2級を取って以降緩やかながらもさらに1年フランス語を続けてきた時間が心の支えでしたが、上級の名に打ちのめされ、再度愚直にやり直す決心がつきました。今から、来年に開催される予定のコンクール・ド・ディクテに向けていきます。