外国語学習の足跡

外国語(仏語)学習に関する情報を発信していきます。

(ものすごく今更ですが)Concours de dictéeに参加した話

 フランス語を学んでいる方ならご存知だと思われる、都内にあるフランス語学校、アテネ・フランセ。去る2月23日、そこにて開催されたディクテーションの試験を受けてきました。

 自分が受けた中級の試験時間は、17時50分~18時40分。17時30分頃に会場に到着し、教室に入るまでに、初級を受け終えた人たちが階段を降りてくるのを目にし、次のような会話を耳にしました。

「やっぱり初級は簡単だったね。」

「あ、やっぱ?そうだよね。」

そこで、自分は中級を選ぶべきだったのかどうかをこれから確かめてこようと思ったのでした。

 

 教室に入り、適当な席に着き、返送用の封筒に住所と名前を書き、定刻になっていざ試験開始。フランス語ネイティブスピーカーの先生が文章を読み上げ、その速度についていくために、美しくない字で書き取ろうと努めました。慌てつつ。スムーズには聞き取れませんでした。正直、打ちひしがれそうな気持ちも生じました。

 試験を終えると、建物の出入り口で初級、中級、上級でそれぞれ読み上げられた文章のプリントが配布されていました。3枚ともいただき、帰ってからじっくりと読みました。

 

 初級で用いられた文章には「法」の概念はなく、終始直接法現在、複合過去などの基礎的な文法事項で構成されていて、「やっぱり自分は中級を受けるべきだったんだ、これでよかったんだ」と思うことにしました。何かに挑むとき、自分がいる水準よりも手を伸ばす、背伸びをするくらいが丁度いいのだと思っているので。

 自分が受けた中級で用いられた文章は、ある歴史的人物についての内容でした。歴史に詳しかったらもう少し理解しやすかったのかな…と思ったり。語学だけじゃなく、幅広い分野に渡って知識欲を抱くことの必要性を痛感しました。その人物の生い立ち、生き様、現代に何を遺したか。そのような流れです。接続法が出てきます。

 上級で用いられた文章は、ある戯曲の一節から引用されたものでした。接続法半過去が出てくるくらいには難易度が高いです。読んでみても、これは今の自分じゃ力不足だなと思いました。Concours de dictéeは毎年開催されているので、来年は上級を受けることを目標に定めてはいますが。どのようなものかを察することができたのは幸いです。

 

 3月16日に結果が返送されてきました。得点は20点中9.5点と半分にも満たず、平均点である12.2点にも及びませんでした。添削を見ると、抜け、スペルミス、同音異義語の取り違えが目立っていました。あと、個人的に前置詞+国名を苦手としていることが分かりました。簡単には上達しないとしても、何がどうしてできないかを知ったのは進歩はなずです。

 最後に書かれていた赤ペンの添削文は、「聞き取りの上でのはっきりした問題がいくつかあります。語彙を豊かにするため、読解も併せてさらに行うことを勧めます。根気強く続けてください。」ということでした。やっぱり単語を知らなきゃ話にならないということですね。今持っている単語帳は、長く付き合うパートナーとして大事にするつもりでいます。

仏検準2級最終結果

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    合格しました。おめでとう、自分。

 

    二次試験を受け終えた瞬間から2級のことが脳裏に浮かんでいましたが、これで気持ちを完全にそれに向けられます。

    個人的に、試験前よりも合否結果が分かってからの方が学習に対するモチベーションが高まる気がします。これを維持するのはそう容易ではないでしょうが、今の気持ちを忘れたくありません。

    まずは今週末にでも、仏検公式サイトで公開されている2級の過去問を解いてみることを検討中です。

 

自分チョコ

    世間ではバレンタインデーですね。自分で自分にチョコを贈るのは毎年恒例の行事です。

 

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    ある店先のバレンタインチョコ売り場で、Le petit prince のコーナーを目にし、思わず足を止めました。個人的な感情に基づいた行動でしたが、フランス語を学ぶ人間として、一度は原語で読んだ人間として、素通りはできませんでした。

 

“On ne voit bien qu’avec le cœur.L’essentiel est invisible pour les yeux.”

 

    と箱に書かれています。この作品の有名な一節ですね。筆記体をスラスラ読めるようになりたい…。

     フランス語に関わるアイテムを手に入れるのは、学習に対するモチベーションが刺激される気がします。

 

    実を言いますと、本日、チョコを口にしていません。日付が変わる前に口にすることもないでしょう。上に写真を載せた例のチョコは、実家に置いたままです。明日帰るのですが、1日遅れのバレンタインデーとなる予定です。

ロシア語始めました

 1月2日に始めてからとりあえず1ヶ月以上継続できたので、公言していいかなと思い。2019年の目標に掲げたものの1つ、フランス語以外の外国語に着手するということを達成しました。フランス語の学習と同時進行で徐々に進めていきます。


 ただ、語学学習に限らず、これまで継続していた何かに加える形で新しいことを始めるときは、今までやっていたことを優先するようにしています。理由は、ローテーションが崩れるのを避けるためです。あと、これは完全に個人的な気持ちの問題なのですが、やはり費やした時間が長い方に愛着があるので。
 なので、同時進行とはいっても、フランス語ファーストでいきます。検定試験のこともありますし。

 

テキストはこちらを使うことにしました。

 

books.rakuten.co.jp

 

 基礎的な文法事項が一通り載っている、オーソドックスな入門書のようです。中身は、全部で28課あります。
 現時点で7課まで進めました。初めに学ぶ事項(例文に出てくる単語含む)を着実に覚えるために、1つの課に3日〜1週間くらいかけ、課を4つ終えたらそれらをまた読み返して次の課にいく…というように進めていっています。

 ある文法事項に関する記憶が危なっかしいままで他のものを覚えようとすれば、曖昧な知識の集合体ができてしまうかもしれません。それはアウトプットの際に混乱の原因となり、語学を習得する上で非効率的でしょう。
 なので、焦らずゆっくりと。このスタンスの軸はぶれません。一応、今年の上半期が終わるまでにこのテキストを1周することを目標にします。そのときはこのテキストの紹介文を詳細に書きたいと考えています。

 

 最後に、「ABCの歌」のキリル文字バージョンを紹介します。キリル文字は覚えましたが、ときどき聴き返して初心を忘れないように心がけなければ……。

 

www.youtube.com

 

「Le petit prince」を読んで思ったことと考えたことと、そして知ったこと

 最初にことわっておきますが、読書感想文ではありません。記事のタイトルで誤解を招いてしまいそうですが、「を読んで」の直後に「フランス語の学習に関して」を補ってください。

 

昨年末、こちらの本を読みました。

 books.rakuten.co.jp

 

 「星の王子さま」の原語版なのですが、左のページに本文が、右のページに注釈が載っています。「自分で訳す」とは、翻訳版を直に読むのではなくて、文字通りですが、自分で読み解きながら独自の訳を作り出すという意味ではないでしょうか。この2つって、実は全く違うことですよね。ニュアンスの違いとかが生じるはずです。

 辞書の傍らで、「これ読み終わったらグッと読解力と語彙が身につくだろうな」という確信を心の支えにし、時間をかけて読み進めました。決してスラスラとは読めない文章を読み解く作業は、けもの道を切り拓いていくように感じられました。

 

特に難儀したものを3点挙げ、ざっくりと説明します。

 

  1. 倒置法
  2. 単純過去の三人称以外の活用形
  3. 成句表現

 

 登場人物の台詞の直後に「彼は言った」、「彼は付け加えた」といった文が多々置かれているのですが、それらが動詞、主語の順番になっていました。二語文とごく短いので、読んでいるうちに慣れれば混乱することはないのですが、若干長い文でも倒置法が使われていることがあり、「ん?」となって、すんなり読めなかったりしました。フランス語における「語順」という、自由度の低い要素において違和感を覚えると、一瞬戸惑います。

 この作品は基本的に、一貫して過去時制での語りとなっています。「AはBした」という完了形の文においては、複合過去もありますが、単純過去になっていることが多いです。この時制は、話し言葉ではまず使われません。論文や新聞などで、客観的な視点から見た事実を表すためのお堅い文章の中で出てきます。活用形も、三人称単数、複数のみ知っていれば間に合います。ただ、この作品の中には一人称単数、複数での活用も見られました。仏検1級の話をするのは気が早いというのは重々承知していますが、そこにおいては、「出題される文法事項は何でもあり」と風の噂で聞いています。重箱の隅をつつかれる覚悟を今のうちから決めておくべきなのかもしれません。使う機会がなければ忘れてしまうのではないかという懸念はさておき、どんなにマイナーな規則でも、知る、覚える努力をしておいて損はないでしょう。

 成句表現は、初見では分かりません。それでも、注釈を見たらピンとくることが多いです。認知度が高い単語の集合体が1つの意味を形成しているということが分かると、ストンと腑に落ちる感覚がありました。

 

 勿論、たった1回読み終えただけでは理解しきれていません。これから何度か反復する必要がありそうです。

Disons-cette année, ≪Enchanté(e).≫/2019年にはじめましてを

 あけましておめでとうございます。Bonne année!

 年越しの挨拶と新年のそれが同じなのって、個人的に今一つピンときません。だけど、覚えやすいとは思います。無数にある名詞、動詞がなかなか覚えられない自分にとっては、覚えるべき事項は1つでも少ない方が楽です。

 などと、弱音を吐いてはいられません。2019年の、語学学習に関する目標を以下に述べます。

 

①フランス語以外の外国語に着手する

仏検準2級の二次試験を受けて合格する

③春季に実施される仏検で、2級を受けて合格する

④秋季に実施される仏検で、準1級の一次試験を受けて二次試験へ繋ぐ

 

 未来形で考えている内容ですが、書いた順番は時系列を意識してます。フランス語を学び始めた頃に時制の複雑さに悩まされたことから、「その出来事がいつのことなのか、いつになるのか」を考えた上でものを言ったり書いたりする癖をつけました。

 ③から④にかけては、いささか気が早いですね。分かっています。でも、実現させたいことなので自戒のためにここに書いておきます。そのためには、地道に努力するしかないのでしょう。そのことも重々承知しています。語学の学習は一生続けていくものだという覚悟を持っています。

 というわけで、これをBGMにしながら「学び初め」に臨もうと思います。和を感じるBGMを耳にしながら外国語に触れるのも、なかなか趣がありますね。

youtu.be

 

 今年もよろしくお願いします。